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臨床栄養学

24-124 身体計測に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)皮下脂肪厚は、体内水分貯蔵量を反映する。
(2)体脂肪率は、膝高から推定できる。
(3)上腕筋囲は、体たんぱく質貯蔵量と相関する。
(4)肥満度は、ウエスト/ヒップ比から推定できる。
(5)人体における片下肢の重量比率は、8%である。

(1)× 皮下脂肪厚は、体脂肪量を反映する。栄養アセスメントでは、上腕三頭筋部の皮下脂肪厚が良く利用される。体内水分貯蔵量という言い方には、すこし引っかかるものがあるが、水分が過剰あるいは不足(脱水)は、皮膚の緊張、浮腫の有無、平常時体重に対する比率などから総合的に判断する。

(2)× 膝高から推定できるのは、身長である。直立できないとか、脊柱が湾曲しているなどの理由により身長を実測できない場合は、膝高(踵骨から脛骨点までの高さ)を測定して、計算式にあてはめて算出する。

(3)〇 上腕筋囲は、骨格筋量を反映している。タンパク質を貯蔵するという言い方には、すこし引っかかるものがあるが、飢餓状態においては、骨格筋のタンパク質を分解して利用することから体タンパク質貯蔵量といってもいいのかもしれない。

(4)× ウエスト/ヒップ比から推定できるのは、上半身と下半身のどちらによりたくさんの脂肪が蓄積されているかということで、上半身肥満か下半身肥満かの判定に利用される。

(5)× 体の重量比率なんか覚えていないが、出題されたのだから仕方がない。ある教科書によれば、首から上の頭部は7%である。片手が6.5%で、両手で13%である。体幹は43%である。片足が18.5%で、両足で37%である。

正解(3)
by kanri-kokushi | 2011-03-01 14:49 | 第24回国家試験 | Comments(0)