2013年 04月 12日
臨床栄養学
(1)鎖骨部は、好発部位である。
(2)治療は、創傷部を加圧することである。
(3)糖尿病患者では、悪化しやすい。
(4)鉄摂取を制限する。
(5)水分摂取を制限する。
(1)× 鎖骨部は、好発部位でない。
褥瘡の好発部位は、仙骨部、踵骨部、尾骨部である。寝ているときの圧迫されやすい場所を考えればよい。
(2)× 治療は、創傷部を加圧しない。
褥瘡の原因は、局所の圧迫やずれである。よって、治療は、圧迫やずれを取り除くことである。また、創傷部の組織は、脆弱になっていて傷つきやすいので、加圧してはいけない。
(3)○ 糖尿病患者では、悪化しやすい。
褥瘡の発症や悪化の要因として、皮膚の圧迫・ずれなどの外的要因と、栄養不良、循環不全、貧血、糖尿病などの内的要因がある。
(4)× 鉄摂取を制限すしない。
鉄の大部分は、ヘモグロビンに含まれている。ヘモグロビンは、酸素を肺から全身に運ぶ。鉄を制限すると、ヘモグロビンが減少して、貧血になる。貧血は褥瘡悪化の内的要因である。よって、鉄摂取を制限してはいけない。
(5)× 水分摂取を制限しない。
創傷部の乾燥は、組織の再生を著しく阻害する。そのため、褥瘡の治療に当たっては、創傷部を乾燥させない湿潤療法が行われる。水分摂取の制限は、脱水を引き起こし、皮膚を乾燥させるので、制限してはいけない。創傷部を湿潤させる方法として、外用薬の塗布やドレッシング材の使用が行われている。
正解(3)