2016年 01月 01日
臨牀栄養学
(1)炭水化物の摂取エネルギー比率は、70%とする。
(2)たんぱく質の摂取エネルギー比率は、7%とする。
(3)コレステロールの摂取量は、400㎎/日とする。
(4)食塩の摂取量は、10ℊ/日とする。
(5)食物繊維の摂取量は、25ℊ/日とする。
(1)× 炭水化物の摂取エネルギー比率は、50~60%とする。
糖質は、50~60%にする。種類や形態よりも総量を厳格に管理することが重要である。ショ糖の摂取が血糖値に悪影響を与える証拠はないが、ショ糖を多く含む食品は、総量の増加につながりやすいので注意を要する。最近話題の極端な糖質制限食は、日本糖尿病学会は推奨していない。
(2)× たんぱく質の摂取エネルギー比率は、15~20%とする。
たんぱく質は、除脂肪体重の維持のため1.0~1.2ℊ/㎏(標準体重)/日を維持する。エネルギー比率では約15%になる。たんぱく質は、糖質と一緒に摂取することにより、インスリン分泌促進作用、血糖値上昇抑制作用がある。肥満のためにエネルギー制限をしている場合は、体内たんぱく質の異化が促進するので、除脂肪体重を維持するためにたんぱく質不足にならないように注意する。過剰摂取は糖尿病性腎症の発症と進展に関与する。動物性タンパク質に多く含まれるアミノ酸は腎機能に悪影響を及ぼす可能性がある。糖尿病性腎症ではたんぱく質制限を行う。
(3)× コレステロールの摂取量は、200㎎/日未満とする。
脂質は、25%以下にする。飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸をそれぞれ10%以内に制限する。n-3系多価不飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸は、総量25%以内であれば制限しない。動脈硬化症を予防するためには、コレステロール摂取量を200㎎/日未満とする。
(4)× 食塩の摂取量は、6ℊ/日未満とする。
高血圧や腎症を合併している場合は6ℊ未満とする。高血圧を合併していない場合は、発症予防のために、男性で9ℊ/日未満、女性で7.5ℊ/日とする。
(5)○ 食物繊維の摂取量は、20~25ℊ/日とする。
食物繊維は、20~25ℊ/日とする。
正解(5)