2016年 01月 15日
臨床栄養学
(1)たんぱく質を制限する。
(2)水分を制限する。
(3)食物繊維を制限する。
(4)嚥下能力を確認する。
(5)ワルファリン使用時は、ビタミンEを制限する。
(1)× たんぱく質を制限しない。
腎機能の低下、肝機能の低下を合併していなければ、たんぱく質は日本人の食事摂取基準に準じた投与量で問題ない。
(2)× 水分を制限しない。
脱水は、脳血流障害の原因になるので、再梗塞を予防するために必要な水分を投与する。
(3)× 食物繊維を制限しない。
脳梗塞の背景にある動脈硬化症を予防するため、食物繊維の摂取を勧める。
(4)○ 嚥下能力を確認する。
脳梗塞は、動的嚥下障害の原因になる。動的嚥下障害は誤嚥の原因になる。誤嚥は、誤嚥性肺炎の原因になる。誤嚥性肺炎を予防するために、嚥下能力を確認することは必要である。嚥下能力の評価結果に応じて、直接訓練や間接訓練などの嚥下訓練を行う。
(5)× ワルファリン使用時は、ビタミンKを制限する。
ワルファリンは、ビタミンKによく似た構造を持つことから、ビタミンKの作用に拮抗する。ビタミンKは、肝臓での凝固因子Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹの合成に必須のビタミンである。ワルファリンは、ビタミンKの作用に拮抗することにより血液凝固を抑制し、再梗塞を予防する薬である。ビタミンKを含む食品(納豆など)の摂取は、ワルファリンの作用を減弱させるので制限する。
正解(4)