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管理栄養士国家試験問題を徹底解説します
by kanri-kokushi NAGASAKA HomePage
「管理栄養士国家試験合格のコツ」を出版
羊土社のHPに練習問題を掲載しています 山口県立大学で、教授をしています これまで連載した記事は「NAGASAKA HomePge」にまとめて掲載していますので、利用してください カテゴリ
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27-27 個体の恒常性とその調節に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 (1)ストレス応答の疲はい期には、全身の同化反応が亢進する。 (2)概日リズム(サーカディアンリズム)の形成には、遺伝子が関与する。 (3)体温の調節中枢は、大脳皮質前頭葉に局在する。 (4)循環血液量が減少すると、レニンの分泌が抑制される。 (5)代謝性アシドーシスでは、呼吸数が減少する。 (1)× 生体にストレスが加わると、様々な身体的・心理的なストレス反応が起こる。ストレス反応は、生体の恒常性を維持しようとする適応反応と考えることができる。このような反応をセリエは、汎適応症候群と名付けた。汎適応症候群は、警告反応期、抵抗期、疲はい期に分けられる。警告反応器は、さらにショック相と反ショック相に分けられる。ショック相では、体温低下、血圧低下、血糖値低下などがみられ、一時的にストレスに対する抵抗力が低下する。反ショック相では、体温上昇、血圧上昇、血糖値上昇などがみられ、ストレスに対する抵抗力が増加する。抵抗期は、ストレスに対して一定の抵抗力を維持している安定期である。さらにストレスが持続すると、ついにはストレスに対する抵抗力が低下し、生体の恒常性を維持できなくなり消耗する。このような時期を疲はい期という。疲はい期では、体温低下、血圧低下、血糖値低下などが出現する。反ショック期と抵抗期の反応は、交感神経の緊張、副腎皮質ホルモンの分泌増加によって、異化が亢進している。異化により供給させるエネルギーにより代謝を亢進させてストレスに対して適応している。疲はい期は、体内のエネルギーを使い果たし、代謝が低下してストレスに対して適応できなくなっているが、依然、異化反応が続いているので体が消耗するのである。 外科的侵襲に対する干潮期、満潮期の図と汎適応症候群の図はよく似ていて紛らわしいけど、縦軸が、干潮期、満潮期の図の場合は代謝で、汎適応症候群の図の場合はストレスに対する抵抗力ですね。 (2)○ 概日リズムとは、約24時間周期で生理現象が変動することである。概日リズムを生成する一群の遺伝子が存在することが知られており、それらを時計遺伝子と呼ぶ。 (3)× 体温の調節中枢は、視床下部にある。 (4)× 循環血液量が減少すると、腎血流が減少する。腎血流が減少すると、糸球体輸入動脈の血圧が低下する。すると、糸球体輸入動脈の血管壁に存在する傍糸球体装置からレニンが分泌される。分泌されたレニンは、ご存じ「レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系」を活性化して、循環血液量を増加させ、血圧を上昇させる。 (5)× 代謝性アシドーシスでは、体内で発生した過剰な酸を中和するために、重炭酸イオン(HCO3-)が消費されて減少している。中和の結果、血中の炭酸(H2CO3)濃度が上昇する。すると、赤血球内にある炭酸脱水酵素の作用で、炭酸はH2OとCO2に分解される。血液が酸性になることも、血中CO2濃度が上昇することも、延髄の呼吸中枢を刺激して呼吸数を増加させる。その結果、CO2は肺から大気中へ排泄される。 正解(2) ■
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27-26 脂質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 (1)コレステロールは、身体活動のためのエネルギー源となる。 (2)脂肪酸のβ酸化は、脂肪酸を水と二酸化炭素に分解する過程である。 (3)肝細胞内で生成したクエン酸は、脂肪酸の合成材料となる。 (4)アラキドン酸は、オレイン酸から合成される。 (5)骨格筋細胞は、脂肪酸をグルコースに変換する作用をもつ。 (1)× コレステロールは、生体膜の成分、ステロイドホルモン、胆汁酸、ビタミンDの前駆体として働く。1日に300~500㎎程度摂取され、体内では約1ℊが合成される。コレステロールは、アセチルCoAから合成されるが、体内では、コレステロールをアセチルCoAに分解することはできないので、エネルギー源としては利用されない。過剰なコレステロールは、肝臓で胆汁酸に変換されて、糞便中に排泄される。 (2)× β酸化は、脂肪酸から炭素2つずつ切り出してアセチルCoAを生成する過程のことである。アセチルCoAは、クエン酸回路に入り、最終的には水と二酸化炭素に分解されるが、β酸化は、アセチルCoA生成までないので、この設問は×である。 (3)○ 脂肪酸は、アセチルCoAから合成される。脂肪酸合成は細胞質で行われるが、アセチルCoAはミトコンドリア内で生成する。ミトコンドリア内のアセチルCoAは、オキサロ酢酸と反応してクエン酸になる。クエン酸は、細胞質に出て、アセチルCoAとオキサロ酢酸になる。そのアセチルCoAが脂肪酸合成に使われるので、クエン酸は脂肪酸の合成材料となるというのは正しい。 (4)× 脂肪酸に二重結合を導入する不飽和化酵素は、カルボキシル基から数えて9位の炭素までしか二重結合を導入できない。そのため、9位に二重結合があるオレイン酸(18:1)は合成できるが、9位と12位に二重結合があるリノール酸(18:2)は合成できない。アラキドン酸(20:4)は、リノール酸から合成することができるが、オレイン酸からリノール酸を合成できないので、オレイン酸からアラキドン酸を合成することもできない。 (5)× 糖新生は、オキサロ酢酸からホスホエノールピルビン酸を経て、解糖系を逆戻りする反応である。アセチルCoAは、クエン酸回路に入ってオキサロ酢酸になるので、一見、アセチルCoAからグルコースを合成できそうであるが、それはできない。なぜなら、アセチルCoAがクエン酸回路に入るためには、オキサロ酢酸がアセチルCoAを反応する必要があるので、糖新生の経路に進むことができないからである。よって、骨格筋細胞に限らず、体内では、脂肪酸をグルコースに変換することはできない。 正解(3) ■
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27-25 糖質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 (1)グルカゴンは、グリコーゲン分解を抑制する。 (2)グルコース‐6‐ホスファターゼは、解糖系の律速酵素である。 (3)アセチルCoAは、ピルビン酸と反応してクエン酸回路に入る。 (4)グリコーゲンが加リン酸分解されると、グルコース‐1‐リン酸が生成する。 (5)ペントースリン酸回路は、ペントースリン酸を分解するための代謝経路である。 (1)× グルカゴンは、血糖値低下が刺激となって、膵臓ランゲルハンス島A(α)細胞から分泌されるペプチドホルモンである。グルカゴンは、肝臓に働いてグリコーゲン分解と糖新生を促進する。その結果、生成したグルコースを血液中に放出して、血糖値を上昇させる。 (2)× グルコース‐6‐ホスファターゼは、グルコース-6-リン酸からリン酸をとって、グルコースを生成する酵素である。解糖系にはない酵素で、糖新生の最終段階で律速酵素として働く。グルコース‐6‐ホスファターゼは、肝臓と腎臓に存在し、骨格筋や脂肪細胞にはない。だから、肝臓と腎臓以外の組織では、グリコーゲン分解や糖新生によって血液中にグルコースを放出して、血糖値を上昇させることはできない。 (3)× 解糖系で生成したピルビン酸は、ミトコンドリアに入り、ピルビン酸脱水素酵素の作用でアセチルCoAになる。アセチルCoAは、オキサロ酢酸と反応してクエン酸となって、クエン酸回路に入る。 (4)○ グリコーゲンを分解する酵素は、ホスホリラーゼである。ホスホリラーゼは、グリコーゲンのα1→4結合を「加リン酸分解」する。「加水分解」でないことに注意しよう。生成物は、グルコース‐1‐リン酸である。グルコース‐1‐リン酸は、ホスホグルコムターゼの作用でグルコース‐6‐リン酸となる。さらに、グルコース‐6‐ホスファターゼの作用でグルコースとリン酸に加水分解される。 (5)× ペントースリン酸経路は、解糖系のグルコース‐6‐リン酸から枝分かれし、フルクトース‐6‐リン酸とグルセルアルデヒド-3-リン酸になって、解糖系に戻る側路である。ペントースリン酸経路の役割は、2つある。脂質合成に必要なNADPHの産生と、核酸合成に必要なリボース‐5‐リン酸の産生である。リボースは5炭糖(ペントース)なので、ペントースリン酸経路は、ペントースリン酸を生成するための代謝経路である。 正解(4) ■
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27-24 たんぱく質の代謝・機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 (1)ユビキチンは、たんぱく質の合成酵素である。 (2)オートファジー(autophagy)は、たんぱく質の二次構造を構築する作用である。 (3)ミオグロビンは、筋収縮たんぱく質である。 (4)アミノ酸のアミノ基は、身体活動のためのエネルギー源になる。 (5)Gたんぱく質(GTP結合たんぱく質)は、アドレナリン(エピネフリン)の作用発現に関与する。 (1)× ユビキチンは、76個のアミノ酸からなるペプチドである。細胞内のたんぱく質に結合し、たんぱく質分解の標識として機能する。ユビキチンが結合したたんぱく質はプロテアソームで分解される。 (2)× たんぱく質の一次構造は、アミノ酸配列である。二次構造は、αへリックスとβシートなどたんぱく質の部分的な構造である。三次構造は、1本のペプチドからなるたんぱく質全体の立体構造である。四次構造は、2つ以上のペプチドからなる会合体の構造である。会合体を構成するペプチドをサブユニットという。オートファジーとは、「自らを食べる」という意味で、細胞内で不要な物質を分解することである。 (3)× ミオグロビンは、ヘムを持ち、酸素を運搬する。ヘモグロビンのヘモ(hemo)は、血液という意味で、血液中で酸素を運ぶが、ミオグロビンのミオ(myo)は、筋肉と意味で、筋肉細胞内で酸素を運ぶ。血液が赤いように、ミオグロビンを多く含む筋肉は赤く、赤筋と呼ばれる。酸素を運搬する能力が高いため、有酸素運動など持続的な収縮が得意である。ミオグロビンが少ない筋肉は、白筋と呼ばれ、瞬発力に優れるが、持続力は乏しい。 (4)× アミノ酸が分解されるとき、アミノ基からはアンモニアが生成し、それを尿素に変換して体外に排泄する。アミノ基が取れた残りのケト酸は、解糖またはクエン酸回路に中間体として入り、エネルギー源となることができる。 (5)× アドレナリン受容体は、細胞膜を7回貫通するたんぱく質で、Gたんぱく質を介してアデニレートシクラーゼを活性化し、cAMPの産生を促進する。 正解(5) ちなみに、副腎は、「付加」という意味の英語「ad-」と「腎臓」という意味の英語「renal」から、腎臓の近くにくっついているという意味でadrenalと名付けられた。アドレナリンの結晶化に世界で初めて成功した高峰博士は、副腎から分泌される物質という意味で「アドレナリン(adrenaline)」と命名した。一方、アメリカ人のエイベル博士は、「上」という意味のギリシャ語「epi-」と「腎臓」という意味のギリシャ語「nephros」から、腎臓上部の臓器から分泌される物質という意味で「エピネフリン(epinephrine)」と命名した。 日本では医薬品の正式名称を定める日本薬局方が改正され、2006年4月より、一般名がエピネフリンからアドレナリンに変更された。 ■
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27-23 酵素に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 (1)アミラーゼは、酸化還元酵素である。 (2)HMG-CoA還元酵素は、アセチルCoAによってフィードバック阻害をうける。 (3)フェニルアラニン水酸化酵素は、チロシンからフェニルアラニンを生成する。 (4)アンギオテンシン変換酵素は、プロテインキナーゼである。 (5)α-グルコシダーゼは、加水分解酵素である。 (1)× アミラーゼは、多糖類のグリコシド結合を加水分解する加水分解酵素である。酸化還元酵素には、アルコール脱水素酵素や乳酸脱水素酵素がある。水素イオン(プロトン)を奪う反応が酸化で、与える反応が還元である。よって、酸化還元酵素には、「何とか酸化酵素」、「何とか還元酵素」、「何とか脱水素酵素」などの名前がついている。 (2)× HMG-CoA還元酵素は、アセチルCoA3分子からできる3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoA(HMG-CoA)を還元してメバロン酸を生成する酵素である。コレステロール合成の律速酵素である。通常、律速酵素は、生成物によりフィードバック阻害を受けることにより、過剰に生成物を産生することを防いでいる。HMG-CoA還元酵素は、最終生成物であるコレステロールによってフィードバック阻害をうける。 (3)× フェニルアラニン水酸化酵素は、フェニルアラニンからチロシンを生成する。 (4)× アンギオテンシン変換酵素は、ポリペプチドであるアンギオテンシノーゲンの特定の部位のペプチド結合を加水分解して切断することにより、アンギオテンシンⅠを生成する。よって、アンギオテンシン変換酵素は、加水分解酵素である。プロテインキナーゼは、たんぱく質をリン酸化する酵素である。 (5)○ α-グルコシダーゼは、二糖類のグリコシド結合を加水分解し、単糖類を生成する、加水分解酵素である。 正解(5) ■
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27-22 核酸および遺伝子に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 (1)ポリヌクレオチドは、糖とリン酸分子が交互に結合した構造をもつ。 (2)転写は、DNAポリメラーゼによって触媒される。 (3)分枝アミノ酸は、それぞれ1つのコドンによって指定される。 (4)翻訳は、DNAを鋳型とするtRNA合成の過程である。 (5)mRNAは、アンチコドンをもつ。 (1)○ 糖に塩基が結合したものをヌクレオシドという。糖は、DNAではデオキシリボース、RNAではリボースである。デオキシリボースは、リボースの2位の炭素に結合している水酸基が、酸素が取れて水素だけになったものである。塩基は、DNAではアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の4つ、RNAではアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、ウラシル(U)の4つである。 ヌクレオチドの5位の炭素にリン酸が結合したものが、ヌクレオチドである。ポリヌクレオチドは、複数のヌクレオチドのリン酸の水酸基と糖の3位の炭素に結合している水酸基が縮合により水分子が取れて1列につながったものである。そのため、糖‐リン酸‐糖‐リン酸・・・という糖とリン酸が交互に結合したひも状の構造をもつ。AとT、GとCがそれぞれ対を作ることによって2本のヌクレオチド鎖がらせん構造を作ったものがDNA(デオキシリボ核酸)である。 (2)× 転写とは、DNAの塩基配列を鋳型に、mRNAを生成することである。これは、RNAポリメラーゼによって触媒される。ポリメラーゼは、ヌクレオチドつなげて1本のポリヌクレオチドを合成する酵素である。 (3)× DNA上の3つの塩基配列(トリプレット)が1種類のアミノ酸に対応している。DNAから転写されたmRNA上のトリプレットをコドンという。20種類のアミノ酸に対し、4種類3文字によるコドンは、4×4×4=64種類ある。このうち、1つのアミノ酸に対し、1つのコドンで対応しているのは、メチオニンとトリプトファンだけである。その他のアミノ酸は、2つ以上のコドンで対応している。リボソームでは、mRNAの塩基配列に従いtRNAの作用でアミノ酸をペプチド結合で鎖状に連結してたんぱく質を合成する。全RNAに占める割合は、rRNAが約80%、tRNAが約15%、mRNAが約5%である。 (4)× 翻訳とは、塩基配列による遺伝暗号を、アミノ酸配列に変換することである。 (5)× mRNA上のコドンに相補的な、トランスファーRNA(tRNA)上のトリプレットをアンチコドンという。 正解(1) ■
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27-21 ヒトの細胞小器官に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 (1)リソソームでは、グリコーゲンの合成が行われる。 (2)滑面小胞体では、遺伝情報の転写が行われる。 (3)粗面小胞体では、たんぱく質の合成が行われる。 (4)ゴルジ体では、ATPの合成が行われる。 (5)ミトコンドリアでは、糖新生が行われる。 (1)× リソソームは、小さな袋状の構造をしており、内部に種々の加水分解酵素を含んでいる。細胞内に取り込んだ異物や細胞内の不要な物質を分解する。グリコーゲンの合成は、細胞質で行われる。 (2)× 小胞体のうち、表面にリボソームが付着していないものが滑面小胞体である。滑面小胞体では、脂質の合成、ステロイドホルモンの合成、解毒などが行われる。遺伝情報の「転写」とは、DNAを鋳型にしてmRNAを合成することである。転写は、核で行われる。 (3)○ 粗面小胞体は、小胞体の表面にリボソームが付着したものである。リボソームでは、mRNAからたんぱく質への「翻訳」が行われる。粗面小胞体に付着したリボソームで合成されたたんぱく質は、小胞体内に蓄積され、ゴルジ体で翻訳後修飾(プロセッシング)を受けたのち、膜たんぱく質または分泌たんぱく質となる。 (4)× ゴルジ体(ゴルジ装置ともいう)では、粗面小胞体で合成されたたんぱく質の、集積、加工、濃縮が行われる。ATPは、ミトコンドリアで合成される。 (5)× ミトコンドリアでは、ATPの合成が行われる。糖新生は、細胞質で行われる。 正解(3) ■
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26-150 褥瘡に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 (1)鎖骨部は、好発部位である。 (2)治療は、創傷部を加圧することである。 (3)糖尿病患者では、悪化しやすい。 (4)鉄摂取を制限する。 (5)水分摂取を制限する。 (1)× 鎖骨部は、好発部位でない。 褥瘡の好発部位は、仙骨部、踵骨部、尾骨部である。寝ているときの圧迫されやすい場所を考えればよい。 (2)× 治療は、創傷部を加圧しない。 褥瘡の原因は、局所の圧迫やずれである。よって、治療は、圧迫やずれを取り除くことである。また、創傷部の組織は、脆弱になっていて傷つきやすいので、加圧してはいけない。 (3)○ 糖尿病患者では、悪化しやすい。 褥瘡の発症や悪化の要因として、皮膚の圧迫・ずれなどの外的要因と、栄養不良、循環不全、貧血、糖尿病などの内的要因がある。 (4)× 鉄摂取を制限すしない。 鉄の大部分は、ヘモグロビンに含まれている。ヘモグロビンは、酸素を肺から全身に運ぶ。鉄を制限すると、ヘモグロビンが減少して、貧血になる。貧血は褥瘡悪化の内的要因である。よって、鉄摂取を制限してはいけない。 (5)× 水分摂取を制限しない。 創傷部の乾燥は、組織の再生を著しく阻害する。そのため、褥瘡の治療に当たっては、創傷部を乾燥させない湿潤療法が行われる。水分摂取の制限は、脱水を引き起こし、皮膚を乾燥させるので、制限してはいけない。創傷部を湿潤させる方法として、外用薬の塗布やドレッシング材の使用が行われている。 正解(3) ■
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26-149 妊娠糖尿病に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。 (1)妊娠前から診断されている糖尿病をいう。 (2)血糖コントロール目標は、朝食前血糖値を150㎎/㎗とする。 (3)妊娠に伴うエネルギー付加は、行わない。 (4)薬物療法には、インスリンを用いる。 (5)ケトン体産生を亢進させる食事とする。 (1)× 妊娠前から糖尿病が明らかで妊娠した場合は、「糖尿病合併妊娠」という。 妊娠糖尿病(gestational diabetes)の定義は、「妊娠中に初めて発見または発症した、糖尿病に至っていない糖代謝異常」である。診断基準は、75gOGTTにおいて、次の基準の1点以上を満たした場合である。ただし、臨床診断において糖尿病と診断されるものは除外する。 空腹時血糖値≧92㎎/㎗ 1時間値≧180㎎/㎗ 2時間値≧153㎎/㎗ (2)× 血糖コントロール目標は、「優」が望ましいが、「良」でも許容できる。 血糖コントロールの「優」は、空腹時血糖値80~110㎎/㎗、食後2時間値80~140㎎/㎗、HbA1c 6.2%未満である。「良」は、空腹時血糖値110~130㎎/㎗、食後2時間値140~180㎎/㎗、HbA1c 6.2~6.9%である。朝食前血糖値150㎎/㎗は、「可」であるので、許容できない。 (3)× 妊娠に伴うエネルギー付加を行う。 妊娠糖尿病の食事療法にいては、妊婦に必要にして十分な栄養を付加し、適正な体重増加を目指す。付加の目安は、以下のとおりである。 非肥満妊婦(BMI<25)の場合 妊娠初期 標準体重×30㎉+50㎉ 妊娠中期 標準体重×30㎉+250㎉ 妊娠末期 標準体重×30㎉+450㎉ 授乳期 標準体重×30㎉+350㎉ 肥満妊婦の場合(BMI≧25)の場合 標準体重×30㎉ (4)○ 薬物療法には、インスリンを用いる。 妊娠前、妊娠中、周産期、授乳期の薬物療法は、インスリンを用いる。経口血糖降下薬が妊娠に対して与える影響について、安全性が確立しているとは言えないので、原則としてインスリン治療に変更する。 (5)× ケトン体産生を亢進させる食事としない。 ケトン体が、胎児の発育に悪影響を及ぼす可能性があるので、体重減少や飢餓状態を招くようなエネルギー制限は行わない。 正解(4) ■
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26-148 ホモシスチン尿症の栄養管理で、摂取制限が必要なアミノ酸である。正しいのはどれか。1つ選べ。 (1)フェニルアラニン (2)メチオニン (3)トレオニン (4)ロイシン (5)トリプトファン システインは、SH基をもった含硫アミノ酸で、側鎖に炭素が1つある。2分子のシステインのSH基が、S-S結合でつながったものをシスチンという。ホモシステインは、システインと同様にSH基をもつ含硫アミノ酸であるが、アミノ酸側鎖に炭素が2つある。2分子のホモシステインのSH基が、S-S結合でつながったものをホモシスチンという。 ホモシスチン尿症は、シスタチオニン合成酵素の欠損が原因で起こる。シスタチオニン合成酵素は、ホモシステインとセリンからシスタチオニンを合成する酵素である。よって、ホモシスチン尿症では、ホモシステインが過剰になり、シスタチオニンが不足する。ホモシステイン2分子が結合してホモシスチンができるので、血中ホモシスチンが上昇し、ホモシスチンの尿中排泄が増加する。 ホモシステインからは、ホモセリンとシステインが作られるので、ホモシスチン尿症ではシステインが不足する。一方、ホモシステインとメチルテトラヒドロ葉酸から、メチオニンとテトラヒドロ葉酸ができるので、血中メチオニン濃度が上昇する。だから、食事療法では、低メチオニン、高シスチン食とする。 正解(2) ■
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