人気ブログランキング | 話題のタグを見る

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち

22-26 糖質の代謝に関する記述である。正しいのはどれか。

(1)解糖系では、グルコースからガラクトース-6-リン酸が生成される。
(2)ピルビン酸の乳酸への還元には、NADPHが用いられる。
(3)ピルビン酸脱水素酵素は、ビタミンB6を補酵素とする。
(4)骨格筋には、グルコース-6-ホスファタ-ゼが存在する。
(5)ペントースリン酸回路では、リボース-5-リン酸が生成される。

(1)× 解糖系ではグルコースからピルビン酸が生成される。グルコースからピルビン酸にいたるまでに10種類の酵素が関わっている。最初の酵素はヘキソキナーゼで、グルコースからグルコース-6-リン酸を生成する。ここではこれ以上説明しないが、10種類の酵素と解糖系の中間体は、一度は教科書で確認しておこう。

(2)× ピルビン酸から乳酸を生成する酵素は乳酸脱水素酵素(LDH)である。この酵素の名前は、心筋梗塞の血液検査で出てくるので覚えておこう。5種類のアイソザイムがあって、心筋梗塞のときはLDH1が増加する。LDHは酸化還元反応を触媒する酵素で、補酵素としてNADHが用いられる。NADPHは、脂肪酸合成の時に還元反応の補酵素として用いられることも覚えておこう。

(3)× ピルビン酸脱水素酵素は、解糖系の産物であるピルビン酸からアセチルCoAを生成する反応を触媒する。補酵素として、CoASH、NAD、FAD、リポ酸、チアミンピロリン酸の5種類を用いる。CoASHは、パントテン酸から作られる。NADは、ニコチン酸から作られる。FADは、ビタミンB2(リボフラビン)から作られる。チアミンピロリン酸は、ビタミンB1(チアミン)から作られる。
 ビタミンB6は、ピリドキサールリン酸となって、アミノ基転移反応や脱炭酸酵素の補酵素として用いられる。

(4)× 糖新生は、オキサロ酢酸からホスホエノールピルビン酸を経て、解糖系を逆戻りしてグルコースを生成する。その最終段階で、グルコース-6-リン酸からグルコースを生成する酵素がグルコース-6-ホスファタ-ゼである。グルコース-6-リン酸は、グリコーゲンの分解によっても生成される。糖新生やグリコーゲンの分解によりグルコースを生成して、血液中に放出して血糖値を上昇させるのは肝臓であって、骨格筋ではない。よって、グルコース-6-ホスファタ-ゼは骨格筋には存在しない。

(5)○ ペントースリン酸回路とは、解糖系のグルコース-6-リン酸のところから横道にそれて、フルクトース-6-リン酸とグリセルアルデヒド-3-リン酸のところへ帰ってくる回路である。この回路の生成物で、必ず覚えておかなければならないことが2つある。1つは核酸の材料になるリボース-5-リン酸であり、もう1つは脂肪酸合成に必要なNADPHである。

正解(5)
by kanri-kokushi | 2009-09-17 17:52 | 第22回国家試験 | Comments(0)