2009年 09月 25日
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
(1)3本の冠状動脈が大動脈から分枝する。
(2)脳は、外頸動脈から血液の供給をうける。
(3)肺動脈の血管壁は、大動脈の血管壁に比較して薄い。
(4)リンパ管は、左鎖骨下動脈に合流する。
(5)卵円孔は、心室中隔にある。
(1)× 上行大動脈の起始部から、左冠状動脈と右冠状動脈の2本が分枝する。左冠状動脈は、すぐに回旋枝と前室間枝の2本に分枝する。
(2)× 首から上に血液を送る血管は総頚動脈である。右総頚動脈は、右腕頭動脈から分枝する。左総頚動脈は、大動脈弓から分枝する。総頚動脈は、顔面、頭皮、髄膜などに血液を送る外頚動脈と、脳に血液を送る内頚動脈に分枝する。脳は、内頚動脈以外に、鎖骨下動脈から分枝する椎骨動脈からも血液を供給される。内頚動脈と椎骨動脈は脳底部で吻合してウィリス動脈輪を形成する。
(3)○ 肺動脈圧は20/10mmHg程度で、大動脈圧(120/70mmHg程度)の約6分の1である。よって、大動脈の血管圧より薄くても大丈夫である。実際、肺動脈の血管壁は薄い。
(4)× リンパ管は、左右の静脈角(鎖骨下静脈と内頚静脈の合流部に合流する。静脈に合流するのであって、動脈には合流しない。リンパ管内の圧力より動脈圧が高いので、もしも動脈に合流したら血液が逆流してしまう。
(5)× 卵円孔は、胎児の時期に血液を肺に送る必要がないので、心臓に帰ってきた血液を右心房から左心室に直接流すための穴である。出生後、肺に血液が流れ始めると、肺から左心房に帰ってきた血液により圧迫され、閉じてしまう。
正解(3)