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臨床栄養学

24-142 血液透析患者の食事療法に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)エネルギー量は、20~25kcal/kg標準体重/日とする。
(2)たんぱく質は、0.5g/kg標準体重/日以下とする。
(3)リンは、700mg/日とする。
(4)カリウムの許容摂取量は、3,500mg/日以下である。
(5)食事外水分は、30mL/kg標準体重/日とする。

 腎臓病の食事療法については、「腎疾患の生活指導・食事療法ガイドライン」(1997年)に目を通しておく必要がある。また、慢性腎臓病(CKD)に関する部分を改定した「慢性腎臓病に対する食事療法基準2007年版」も目を通しておく必要がある。いずれも日本腎臓病学会のホームページから入手できるので、手に入れておこう。

(1)× エネルギー量は、1997年版では30~35 kcal/kg/dayであったが、2007年版では27~39kcal/kg/dayである。2007年版では「日本人の食事摂取基準2005年版」に準拠して改訂された。

(2)× タンパク質は、1997年版、2007年版ともに、1.0~1.2g/kg/dayである。

(3)〇 リンは、1997年版では700mg/dayであったが、2007年版ではタンパク質(g)×15以下である。リンは、タンパク質摂取量との関係が深いので、タンパク質摂取量との関連において提示さることになった。

(4)× カリウムの許容摂取量は、1997年版では1.5g/dayであったが、2007年版では2,000mg/day以下になった。

(5)× 食事外水分は、1997年版、2007年版ともに、15mL/kgドライウエイト/day以下である。

正解(3)
by kanri-kokushi | 2011-03-12 14:16 | 第24回国家試験 | Comments(0)