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人体の構造と機能及び疾病の成り立ち

25-47 ビタミンK依存性凝固因子である。正しいのはどれか。
(1)第Ⅰ因子
(2)第Ⅴ因子
(3)第Ⅶ因子
(4)第Ⅷ因子
(5)第Ⅺ因子

 グルタミン酸は、側鎖の先端にカルボキシル基(COOH)がくっついている。そこにもう一つカルボキシル基がくっつくとγ-カルボキシルグルタミン酸になる。mRNAからペプチドに翻訳されたあとに、アミノ酸残基が化学反応で修飾されるので、これを翻訳後修飾という。この反応を触媒する酵素がカルボキシラーゼで、ビタミンKがないとこの反応は起こらない。よって、この反応はビタミンK依存性である。ちなみにビタミンK依存性翻訳後修飾の代表例は、肝臓での血液凝固因子(Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ)である。「にい、なな、きゅう、じゅう」と口調で覚えてしまおう。γ-カルボキシルグルタミン酸はカルシウムとの結合に関与する。ビタミンKが欠乏するとγ-カルボキシルグルタミン酸ができず、カルシウムが結合できなくなり、血液が固まりにくくなる。

正解(3)
by kanri-kokushi | 2011-07-25 17:10 | 第25回国家試験 | Comments(0)