2012年 07月 26日
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
(1)アドレナリン
(2)エストロゲン
(3)カルシトニン
(4)副甲状腺ホルモン(PTH)
(5)プロゲステロン
この問題には、正解が2つある。教科書的には(4)が正解であるが、多くの文献的が、骨には交感神経が分布しており、交感神経の緊張が骨吸収を促進することを報告しているので、(1)も正しい。
(1)〇 アドレナリンは、骨吸収を促進し、骨形成を抑制する。アドレナリンは、副腎髄質から分泌されるホルモンである。交感神経の緊張に伴って分泌される。
(2)× エストロゲンは、破骨細胞の活動を抑制することにより、骨吸収を抑制する。閉経後の女性が骨粗鬆症になるのは、エストロゲンの分泌が減少し、骨吸収を抑制できなくなるからである。
(3)× カルシトニンは、血中カルシウム値の上昇が刺激となって、甲状腺傍濾胞細胞から分泌されるホルモンである。骨へのカルシウムの沈着を促進し、骨形成を促進する。
(4)〇 副甲状腺ホルモン(PTH)は、血中カルシウム値の低下が刺激となって、副甲状腺から分泌されるホルモンである。破骨細胞の活動を促進して、骨吸収を促進する。
(5)× プロゲステロンは、卵巣の黄体から分泌されるホルモンである。プロゲステロンは、骨形成を促進する作用がある。
正解(4)と(1)