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臨床栄養学

27-124 症候と血液性状の組合せである。正しいのはどれか。1つ選べ。
(1)口角炎 - ビリルビンの増加
(2)紫斑 - 血小板減少
(3)匙状爪(スプーンネイル) - アルブミン減少
(4)皮膚の黄染 - カルシウムの増加
(5)クモ状血管腫 - 鉄の減少

(1)× 口角炎に対応する特徴的な血液性状はない。ビリルビンの増加に対応する症候は、黄疸(皮膚の黄染)である。

(2)○ 紫斑とは、青あざのことで、皮下出血の症候である。血小板減少は、皮下出血の原因になる。

(3)× 匙状爪(スプーンネイル)は、鉄欠乏性貧血の症候である。鉄欠乏性貧血の血液性状は、血清鉄の低下、フェリチン低下、総鉄結合能(TIBC)上昇、不飽和鉄結合能(UIBC)上昇などである。アルブミン減少に対応する症候は、膠質浸透圧低下による浮腫である。

(4)× 皮膚の黄染に対応する血液の性状は、ビリルビンの増加である。カルシウムの増加に対応する症候は、全身倦怠感、食欲不振、集中力低下、傾眠傾向、尿濃縮力低下、多尿、口渇、脱水、急性腎不全などである。

(5)クモ状血管腫は、肝硬変患者において、エストロゲンの代謝障害によって、血中エストロゲン濃度が上昇し、拡張した皮下の細い血管が放射状に見えるものである。鉄の減少に対応する症候は、貧血、匙状爪、舌炎、口腔粘膜の萎縮、嚥下困難(プランマー・ビンソン症候群)、異食症(土をかじる)などである。プランマー・ビンソン症候群では、下咽頭と食道の間に水かき様の粘膜形成物(ウェッブ)がみられることがある。

正解(2)
by kanri-kokushi | 2013-07-30 16:45 | 第27回国家試験 | Comments(0)