2023年 02月 04日
人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
34-28 消化器系の構造と機能に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)食道は、胃の幽門に続く。
(2)ガストリンは、胃酸分泌を抑制する。
(3)肝臓は、消化酵素を分泌する。
(4)肝臓は、尿素を産生する。
(5)肝臓は、カイロミクロンを分泌する。
×(1)食道は、胃の噴門に続く。
食道から胃への入口を噴門という。胃から十二指腸への出口を幽門という。
×(2)ガストリンは、胃酸分泌を促進する。
ガストリンは、食物(特に肉汁)の刺激により、胃の前庭部にあるG細胞から分泌される消化管ホルモンの1種である。胃の壁細胞に働いて胃酸分泌を促進する。
×(3)肝臓は、胆汁を分泌する。
肝臓は、胆汁を分泌する。胆汁には、胆汁酸、ビリルビン、リン脂質、コレステロール、カルシウムなどが含まれているが、消化酵素は含まれていない。消化酵素は膵臓から分泌される。
〇(4)肝臓は、尿素を産生する。
肝臓には、有害なアンモニアを無害な尿素に変換する尿素回路がある。
×(5)肝臓は、VLDL(超低比重リポたんぱく質)を分泌する。
肝臓は、VLDLを合成して血液中に放出する。カイロミクロンは、食物に含まれる脂質を材料にして小腸の粘膜上皮細胞で合成される。粘膜上皮細胞から分泌されたカイロミクロンは、リンパ管に取り込まれ、胸管を通って左静脈角(左内頚静脈と左鎖骨下静脈の合流部)から静脈に入る。
正解(4)