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看護師国家試験徹底解説


●薬理学の問題
1.薬物動態
2.投与経路
3.薬物食品相互作用
4.適応
5.副作用(有害事象)
6.禁忌
7.保管
8.管理

1.薬物動態
112AM-22 薬物の吸収速度が最も速いのはどれか。
(1)経口投与
(2)筋肉内注射
(3)静脈内注射
(4)直腸内投与
×(1)経口投与
×(2)筋肉内注射
○(3)静脈内注射(静脈内>筋肉内>皮下>直腸内=舌下>経口)
×(4)直腸内投与

105AM-22 薬剤の血中濃度の上昇が最も速い与薬方法はどれか。
(1)坐薬
(2)経口薬
(3)筋肉内注射
(4)静脈内注射
×(1)坐薬(直腸内投与)
×(2)経口薬
×(3)筋肉内注射
○(4)静脈内注射(静脈内>筋肉内>皮下>直腸内=舌下>経口)

112AM-28 薬物の分解、排泄の速さの指標となるのはどれか。
(1)最高血中濃度
(2)生物学的半減期
(3)濃度曲線下面積
(4)最高血中濃度到達時間
×(1)最高血中濃度(薬物の有効性・安全性の指標)
○(2)生物学的半減期(分解排泄の速さの指標)
×(3)濃度曲線下面積(投与した薬物の総量の指標)
×(4)最高血中濃度到達時間(吸収の速さの指標)

110PM-17 経口投与後の薬物が初回通過効果を受ける場所はどれか.
(1)胃
(2)肝臓
(3)小腸
(4)腎臓
×(1)胃
〇(2)肝臓(経口投与された水溶性の薬物が吸収されると門脈を通って肝臓を通過して全身に運ばれる。この時薬物の一部は肝臓の薬物代謝酵素により活性を失うことを初回通過効果という)
×(3)小腸
×(4)腎臓

109AM-52 老化による身体機能の変化と薬物動態への影響との組合せで正しいのはどれか。
(1)血中蛋白の低下 - 薬効の減少
(2)腎血流量の低下 - 薬効の減少
(3)肝血流量の低下 - 薬効の増大
(4)消化機能の低下 - 薬効の増大
×(1)血中蛋白の低下 - 薬効の減少(血液中の薬物はアルブミンなどのたんぱく質との結合型と遊離型が平衡状態で存在している。薬効を示すのは遊離型である。血中たんぱく質が低下すると遊離型の濃度が上昇するので薬効は増大する)
×(2)腎血流量の低下 - 薬効の減少(腎血流が低下すると薬物の尿中排泄が減少するので血中濃度が上昇し、薬効は増大する)
〇(3)肝血流量の低下 - 薬効の増大(肝血流が低下すると肝臓の薬物代謝酵素の作用が低下するので血中濃度が上昇し、薬効は増大する)
×(4)消化機能の低下 - 薬効の増大(消化機能が低下すると薬物の吸収も低下するので血中濃度が低下し、薬効は減少する)

107PM-50 高齢者の薬物動態の特徴で正しいのはどれか。
(1)薬物の吸収の亢進
(2)薬物の代謝の亢進
(3)薬物の排泄の増加
(4)血中濃度の半減期の延長
×(1)薬物の吸収の亢進(消化機能の低下により吸収は低下する)
×(2)薬物の代謝の亢進(肝臓の薬物代謝酵素の減少により代謝は低下する)
×(3)薬物の排泄の増加(腎機能の低下により排泄は低下する)
〇(4)血中濃度の半減期の延長(薬物代謝と尿中排泄の減少により血中半減期は延長する)

111PM-56 高齢者に経口薬の薬効が強く現れる理由はどれか。
(1)骨密度の低下
(2)胃酸分泌の減少
(3)消化管運動の低下
(4)血清アルブミンの減少
×(1)骨密度の低下
×(2)胃酸分泌の減少(吸収低下による減弱)
×(3)消化管運動の低下(吸収低下による減弱)
○(4)血清アルブミンの減少(遊離型の濃度上昇による増大)

112PM-85 薬物血中濃度モニタリング<TDM>の実施が必要な薬物はどれか。2つ選べ。
(1)ヘパリン
(2)インスリン
(3)ジギタリス
(4)炭酸リチウム
(5)ニトログリセリン
×(1)ヘパリン(血液凝固阻止薬、部分活性トロンボプラスチン時間APTTで評価)
×(2)インスリン(糖尿病治療薬、血糖値で評価)
○(3)ジギタリス(強心薬、治療域と中毒域が狭い、血中モニタリング)
○(4)炭酸リチウム(双極性障害治療薬、血中モニタリング)
×(5)ニトログリセリン
*その他TDMが必要な薬剤:抗てんかん薬、テオフィリン(気管支拡張薬)など

106AM-16 目的とする効果が安定して発現するまでに最も時間がかかる薬はどれか。
(1)睡眠薬
(2)鎮痛薬
(3)抗うつ薬
(4)抗血栓薬
×(1)睡眠薬
×(2)鎮痛薬
〇(3)抗うつ薬(効果発現まで数週間かかる)
×(4)抗血栓薬

2.投与経路
112AM-41 成人への与薬方法で正しいのはどれか。
(1)筋肉内注射は大殿筋に行う。
(2)坐薬は肛門から1㎝挿入する。
(3)バッカル錠は、かんでから飲み込む。
(4)点眼薬は下眼瞼結膜の中央に滴下する。
×(1)筋肉内注射は大殿筋に行う。(肩部では三角筋、殿部では中殿筋)
×(2)坐薬は肛門から1㎝挿入する。(指の第1関節が入るくらいまで挿入)
×(3)バッカル錠は、かんでから飲み込む。(臼歯の歯肉と頬の間に挿入して口腔内で溶かし、粘膜から吸収させる薬剤)
○(4)点眼薬は下眼瞼結膜の中央に滴下する。(結膜嚢にたまって吸収される。結膜嚢の容量は30μLに対し、点眼薬1滴は50μLなので点眼は1滴で十分。点眼薬の汚染防止のためまつ毛などに触れないようにする)

108PM-38 成人患者への薬剤の投与方法で正しいのはどれか。
(1)筋肉内注射は大殿筋に行う。
(2)点眼薬は結膜嚢に滴下する。
(3)皮下注射は前腕内側に行う。
(4)食間の指示の経口薬は食事中に服用させる。
×(1)筋肉内注射は大殿筋に行う。(三角筋または中殿筋)
〇(2)点眼薬は結膜嚢に滴下する。(下眼瞼結膜)
×(3)皮下注射は前腕内側に行う。(上腕伸側、三角筋部、大腿前面、腹部など)
×(4)食間の指示の経口薬は食事中に服用させる。(食事と食事間、食後2~3時間度で胃内の食物がななくなった時期)

109AM-39 薬の内服方法における頓用で正しいのはどれか。
(1)週に1回服用する。
(2)食事の前に服用する。
(3)指定された時間に服用する。
(4)症状が現れたときに服用する。
×(1)週に1回服用する。
×(2)食事の前に服用する。
×(3)指定された時間に服用する。
〇(4)症状が現れたときに服用する。

111PM-38 点眼薬の投与について正しいのはどれか。
(1)点眼時は上眼瞼を上げる。
(2)点眼容器の先端は眼瞼結膜に当てる。
(3)点眼後は眼球を圧迫する。
(4)眼から溢れた薬液は拭き取る。
×(1)点眼時は上眼瞼を上げる。(下眼瞼を下げ、下眼瞼結膜に滴下)
×(2)点眼容器の先端は眼瞼結膜に当てる。(汚染防止のため当てない)
×(3)点眼後は眼球を圧迫する。(点眼後は閉眼し目頭を軽く抑えることで鼻涙管への流出を抑止する)
○(4)眼から溢れた薬液は拭き取る。

109AM-23 皮下注射で適切なのはどれか。
(1)注射部位を伸展する。
(2)注射針は18〜20Gを使用する。
(3)針の刺入角度は45〜90度にする。
(4)皮下脂肪が5㎜以上の部位を選択する。
×(1)注射部位を伸展する。(つまんで筋肉内への刺入を防止)
×(2)注射針は18〜20Gを使用する。(23~25Gの細い針を使用)
×(3)針の刺入角度は45〜90度にする。(10~30度とし、筋肉内へ刺入を防止)
○(4)皮下脂肪が5㎜以上の部位を選択する。(上腕伸側、三角筋部、大腿前面、腹部など)

114AM-23 成人の持続点滴静脈内注射の方法で適切なのはどれか。
(1)点滴筒には1/5の薬液を満たす。
(2)刺入部が見えないように固定する。
(3)刺入部は関節などの活動を妨げる部位を避ける。
(4)液面が刺入部から30cmの高さになるように輸液バッグをかける。
×(1)点滴筒には1/5の薬液を満たす。(1/2~1/3。高すぎると適数を数えられず、低すぎると空気混入のリスクがある)
×(2)刺入部が見えないように固定する。(刺入部が観察できるように透明ドレッシングなど固定する)
○(3)刺入部は関節などの活動を妨げる部位を避ける。
×(4)液面が刺入部から30cmの高さになるように輸液バッグをかける。(80~100㎝。低いと遅くなり、高いと速くなる)

110PM-23 成人の持続点滴静脈内注射のために選択される部位で最も適切なのはどれか。
(1)足背
(2)鼠径
(3)前腕内側
(4)肘関節付近
×(1)足背
×(2)鼠径
○(3)前腕内側
×(4)肘関節付近

111PM-23 点滴静脈内注射で輸液ポンプを使用する際に設定する項目はどれか。
(1)薬剤名
(2)終了時間
(3)投与月日
(4)1時間あたりの流量
×(1)薬剤名
×(2)終了時間
×(3)投与月日
○(4)1時間あたりの流量(輸液ポンプでは流量と予定量を設定する)

3.薬物食品相互作用
114PM-38 経口薬と飲料の関係で正しいのはどれか。
(1)テトラサイクリン系抗菌薬は、牛乳によって作用が減弱される。
(2)非ステロイド性抗炎症薬は、炭酸飲料によって吸収速度が速まる。
(3)テオフィリンは、カフェインを含む飲料によって作用が減弱される。
(4)カルシウム拮抗薬は、グレープフルーツジュースによって作用が減弱される。
○(1)テトラサイクリン系抗菌薬は、牛乳によって作用が減弱される。(牛乳に含まれるCaがテトラサイクリンと結合して吸収を阻害するので作用が減弱する)
×(2)非ステロイド性抗炎症薬は、炭酸飲料によって吸収速度が速まる。(炭酸飲料により胃内のpHが低下すると非ステロイド性抗炎症薬の溶解度が低下し、吸収が抑制される。そのため全身への作用が減弱するが胃内に留まる時間が長くなるので粘膜傷害を起こしやすくなる)
×(3)テオフィリンは、カフェインを含む飲料によって作用が減弱される。(テオフィリンとカフェインは同じ薬物代謝酵素で分解されるので分解が遅れて作用が増強する)
×(4)カルシウム拮抗薬は、グレープフルーツジュースによって作用が減弱される。(グレープフルーツの成分が薬物代謝酵素を阻害するのでカルシウム拮抗薬の分解が阻害されて作用が増強する)

110PM-39 経口薬と食品の関係について、正しいのはどれか。
(1)テトラサイクリン系抗菌薬は牛乳の摂取によって吸収が高まる。
(2)非ステロイド性抗炎症薬は炭酸飲料の摂取によって吸収が早まる。
(3)抗ヒスタミン薬はアルコールの摂取によって副作用(有害事象)が出現しやすくなる。
(4)キサンチン系気管支拡張薬は納豆の摂取によって副作用(有害事象)が出現しやすくなる。
×(1)テトラサイクリン系抗菌薬は牛乳の摂取によって吸収が高まる。(Caと結合、吸収阻害)
×(2)非ステロイド性抗炎症薬は炭酸飲料の摂取によって吸収が早まる。(pH低下、吸収抑制)
〇(3)抗ヒスタミン薬はアルコールの摂取によって副作用(有害事象)が出現しやすくなる。(中枢神経抑制作用などそれぞれの作用が相加的に強め合うことで副作用が出現しやすくなる)
×(4)キサンチン系気管支拡張薬は納豆の摂取によって副作用(有害事象)が出現しやすくなる。(キサンチン系気管支拡張薬の代表例はテオフィリンである。テオフィリンはカフェインによって作用が増強する。納豆はビタミンKを多く含むのでワルファリンの作用を減弱させる)

110AM-17 カルシウム拮抗薬の血中濃度を上げる食品はどれか。
(1)牛乳
(2)納豆
(3)ブロッコリー
(4)グレープフルーツ
×(1)牛乳(テトラサイクリン系抗菌薬の吸収阻害)
×(2)納豆(ワルファリンの作用減弱)
×(3)ブロッコリー(ワルファリンの作用減弱)
〇(4)グレープフルーツ

105AM-17 カルシウム拮抗薬の服用時に避けた方がよい食品はどれか。
(1)納豆
(2)牛乳
(3)わかめ
(4)グレープフルーツ
×(1)納豆(テトラサイクリン系抗菌薬の吸収阻害)
×(2)牛乳(ワルファリンの作用減弱)
×(3)わかめ(Kを多く含むので過剰に摂取すると降圧薬との相互作用により高カリウム血症が出現する可能性がある)
○(4)グレープフルーツ

4.適応
110AM-57 更年期女性のホルモン補充療法によってリスクが低くなるのはどれか。
(1)乳癌
(2)骨訴訟症
(3)子宮体癌
(4)静脈血栓症
×(1)乳癌(リスク上昇、ホルモン依存性腫瘍)
〇(2)骨粗鬆症(リスク低下、破骨細胞の抑制)
×(3)子宮体癌(リスク上昇、ホルモン依存性腫瘍)
×(4)静脈血栓症(リスク上昇、血液凝固促進)

110AM-62 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)で正しいのはどれか。
(1)パニック障害に対して有効である。
(2)抗コリン作用は三環系抗うつ薬よりも強い。
(3)うつ症状が改善したら使用はすぐに中止する。
(5)抗うつ効果の評価は使用開始後3日以内に行う。
〇(1)パニック障害に対して有効である。(適応はうつ病、強迫性障害、パニック障害、社会不安障害など)
×(2)抗コリン作用は三環系抗うつ薬よりも強い。(抗コリン作用による口渇、便秘などの副作用は少ないが、いらいら、興奮、振戦、発熱、発汗、下痢などセロトニン症候群が出現することがある)
×(3)うつ症状が改善したら使用はすぐに中止する。(離脱症状が出現することがあるので症状をみながら徐々に減量する)
×(5)抗うつ効果の評価は使用開始後3日以内に行う。(効果発現まで数週間かかる)

110PM-16 ループ利尿薬について正しいのはどれか。
(1)作用発現が速い。
(2)眠前の服用が望ましい。
(3)抗不整脈薬として用いられる。
(4)副作用(有害事象)に高カリウム血症がある。
〇(1)作用発現が速い。(サイアザイド利尿薬に比べて作用発現が速く、作用時間も短い)
×(2)眠前の服用が望ましい。(夜間排尿を避ける)
×(3)抗不整脈薬として用いられる。(うっ血性心不全による浮腫、腹水の治療薬)
×(4)副作用(有害事象)に高カリウム血症がある。(体液量の減少による二次性高アルドステロン血症になるので低K血症が出現する)

106PM-77 狭心症の治療に用いる薬はどれか。2つ選べ。
(1)アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
(2)スルホニル尿素薬
(3)ジギタリス製剤
(4)抗血小板薬
(5)硝酸薬
×(1)アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(降圧薬)
×(2)スルホニル尿素薬(経口血糖降下薬)
×(3)ジギタリス製剤(強心薬)
〇(4)抗血小板薬(冠状動脈の血栓形成の予防)
〇(5)硝酸薬(NO発生による冠状動脈の拡張)

114AM-25 心静止の患者に投与する薬剤はどれか。
(1)ドパミン
(2)アトロピン
(3)リドカイン
(4)アドレナリン
×(1)ドパミン(急性循環不全で血圧と脈拍数を維持する)
×(2)アトロピン(抗コリン薬、散瞳薬)
×(3)リドカイン(局所麻酔薬)
○(4)アドレナリン(心筋β1受容体に作用して収縮力と心拍数を高める。心静止は心筋の電気的活動が完全に停止した状態)

108AM-25 副腎皮質ステロイドの作用はどれか。
(1)体重の減少
(2)血糖の低下
(3)血圧の低下
(4)免疫の促進
(5)炎症の抑制
×(1)体重の減少(増加)
×(2)血糖の低下(上昇)
×(3)血圧の低下(上昇)
×(4)免疫の促進(抑制)
〇(5)炎症の抑制

110AM-40 Aさん(63歳、男性)は、右肺癌で化学療法を受けていたが、右腕を動かしたときに上腕から肩にかけて痛みが生じるようになった。検査を行ったところ骨転移が認められ、疼痛の原因と判断された。WHO3段階除痛ラダーに基づいてがん疼痛のコントロールを開始することになった。この時点でAさんに使用する鎮痛薬で適切なのはどれか。
(1)非オピオイド鎮痛薬
(2)弱オピオイド鎮痛薬
(3)強オピオイド鎮痛薬
(4)鎮痛補助薬
〇(1)非オピオイド鎮痛薬(第1段階)
×(2)弱オピオイド鎮痛薬(第2段階)
×(3)強オピオイド鎮痛薬(第3段階)
×(4)鎮痛補助薬(段階を問わず適宜使用する。抗うつ薬、抗痙攣薬、NMDA受容体拮抗薬など)

5.副作用(有害事象)
114AM-59 ポリファーマシーの説明で正しいのはどれか。
(1)医療者の指示どおりに服薬しない状況
(2)多剤併用による有害な事象が生じている状態
(3)認知機能の低下により服薬管理が困難な状態
(4)処方されている薬の内容を理解していない状況
×(1)医療者の指示どおりに服薬しない状況
○(2)多剤併用による有害な事象が生じている状態
×(3)認知機能の低下により服薬管理が困難な状態
×(4)処方されている薬の内容を理解していない状況

110PM-22 薬物の有害な作用を予測するために収集する情報はどれか。
(1)居住地
(2)家族構成
(3)運動障害の有無
(4)アレルギーの既往
×(1)居住地
×(2)家族構成
×(3)運動障害の有無
○(4)アレルギーの既往(薬剤過敏症などを予測)

107PM-29 薬剤とその副作用(有害事象)の組合せで正しいのはどれか。
(1)副腎皮質ステロイド - 低血糖
(2)ニューキノロン系抗菌薬 - 髄膜炎
(3)アミノグリコシド系抗菌薬 - 視神経障害
(4)スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬) - 横紋筋融解症
×(1)副腎皮質ステロイド - 低血糖(高血糖)
×(2)ニューキノロン系抗菌薬 - 髄膜炎(光線過敏症、非ステロイド性抗炎症薬の併用で痙攣など)
×(3)アミノグリコシド系抗菌薬 - 視神経障害(腎機能障害、難聴)
〇(4)スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬) - 横紋筋融解症(フィブラート薬との併用で頻度増加)

114AM-18 抗癌薬の副作用(有害事象)で骨髄抑制によるものはどれか。
(1)嘔吐
(2)脱毛
(3)血球減少
(4)神経障害
×(1)嘔吐
×(2)脱毛
○(3)血球減少
×(4)神経障害

108AM-16 骨髄抑制が出現するのはどれか。
(1)麻薬
(2)利尿薬
(3)抗癌薬
(4)強心薬
×(1)麻薬
×(2)利尿薬
〇(3)抗癌薬
×(4)強心薬

108PM-78 抗甲状腺薬の副作用(有害事象)で正しいのはどれか。
(1)頻脈
(2)肝障害
(3)低血糖
(4)不整脈
(5)眼球突出
×(1)頻脈
〇(2)肝障害(主な副作用はかゆみ、蕁麻疹、無顆粒球症、肝障害)
×(3)低血糖
×(4)不整脈
×(5)眼球突出(バセドウ病の症状)

109PM-53 関節リウマチで長期にわたりメトトレキサートを服用している患者の副作用(有害事象)で適切なのはどれか。
(1)便秘
(2)不整脈
(3)聴力障害
(4)間質性肺炎
×(1)便秘
×(2)不整脈
×(3)聴力障害
〇(4)間質性肺炎

112PM-50 シクロホスファミドを投与している患者で注意が必要なのはどれか。
(1)緑内障
(2)間質性肺炎
(3)歯肉の肥厚
(4)出血性膀胱炎
×(1)緑内障(アトロピンが禁忌)
×(2)間質性肺炎
×(3)歯肉の肥厚
○(4)出血性膀胱炎

105AM-17 ステロイド薬の副作用(有害事象)はどれか。
(1)便秘
(2)口内炎
(3)低血圧
(4)骨粗鬆症
×(1)便秘
×(2)口内炎
×(3)低血圧
○(4)骨粗鬆症(高血糖、骨粗鬆症、消化性潰瘍、易感染性、血栓症、満月様顔貌、中心性肥満、多毛、精神症状、白内障など)

112PM-16 モルヒネの副作用(有害事象)はどれか。
(1)出血
(2)難聴
(3)便秘
(4)骨髄抑制
×(1)出血
×(2)難聴
〇(3)便秘
×(4)骨髄抑制

107PM-20 モルヒネの副作用(有害事象)はどれか。
(1)出血
(2)便秘
(3)高血圧
(4)粘膜障害
×(1)出血
〇(2)便秘
×(3)高血圧
×(4)粘膜障害

107PM-21 ジギタリスの副作用(有害事象)はどれか。
(1)難聴
(2)悪心
(3)易感染
(4)低血糖
×(1)難聴
〇(2)悪心(悪心・嘔吐、下痢等などの消化器症状、光がないのにちらちら見える、黄視、緑視、複視等の眼症状、めまい、頭痛、失見当識、錯乱、譫妄等の精神神経症状、不整脈)
×(3)易感染
×(4)低血糖

105PM-58 向精神薬と副作用(有害事象)の組合せで正しいのはどれか。
(1)抗精神病薬 - 多毛
(2)抗認知症薬 - 依存性
(3)抗てんかん薬 - 急性ジストニア
(4)抗うつ薬 - セロトニン症候群
×(1)抗精神病薬 - 多毛(アカシジア(手足がムズムズしてじっとしていられないこと)、ジストニア(無意識な筋肉の緊張により首がねじれるなど姿勢がゆがむ症状がでること)、ジスキネジア(口をもぐもぐさせるなどの不随意運動が出現すること)、パーキンソン症候群など、多毛は副腎皮質ステロイド薬の副作用)
×(2)抗認知症薬 - 依存性(悪心、嘔吐、下痢、徐脈、眠気など)
×(3)抗てんかん薬 - 急性ジストニア(眠気,頭痛,めまい,ふらつきなど)
○(4)抗うつ薬 - セロトニン症候群(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)

114AM-90 ドパミン受容体が遮断されることで出現する症状はどれか。2つ選べ。
(1)幻聴
(2)口渇
(3)妄想
(4)筋強剛
(5)アカシジア
×(1)幻聴(改善)
×(2)口渇(抗コリン薬の副作用)
×(3)妄想(改善)
○(4)筋強剛(ジストニアによる筋緊張)
○(5)アカシジア(落ち着かず、手足がムズムズする)
*抗精神病薬の副作用

109AM-66 Aさん(25歳、男性)は、統合失調症と診断された。抗精神病薬の内服を開始した2日後、Aさんはそわそわして落ち着かず「足がムズムズする」と歩き回るようになった。Aさんにみられている状態はどれか。
(1)アカシジア
(2)ジストニア
(3)ジスキネジア
(4)ミオクローヌス
〇(1)アカシジア(手足がムズムズしてじっとしていられないこと)
×(2)ジストニア(無意識な筋肉の緊張により首がねじれるなど姿勢がゆがむ症状がでること)
×(3)ジスキネジア(口をもぐもぐさせるなどの不随意運動が出現すること)
×(4)ミオクローヌス(突然筋肉がピクッと痙攣するような不随意運動が出現すること)

6.禁忌
113AM-17 インドメタシン内服薬の禁忌はどれか。
(1)痛風
(2)咽頭炎
(3)消化性潰瘍
(4)関節リウマチ
×(1)痛風
×(2)咽頭炎
○(3)消化性潰瘍
×(4)関節リウマチ

107PM-16 インドメタシン内服薬の禁忌はどれか。
(1)痛風
(2)膀胱炎
(3)消化性潰瘍
(4)関節リウマチ
×(1)痛風
×(2)膀胱炎
〇(3)消化性潰瘍
×(4)関節リウマチ

113PM-25 緑内障患者への投与が禁忌なのはどれか。
(1)コデイン
(2)アスピリン
(3)アトロピン
(4)ジゴキシン
(5)フェニトイン
×(1)コデイン(鎮咳・鎮痛薬、オピオイドの一種)
×(2)アスピリン(非ステロイド性抗炎症薬)
○(3)アトロピン(抗コリン薬、瞳孔散大筋の収縮により眼房水の流出を抑制して緑内障を悪化させる)
×(4)ジゴキシン(強心薬)
×(5)フェニトイン(麻酔薬)

108PM-16 緑内障患者への投与が禁忌なのはどれか。
(1)コデイン
(2)アスピリン
(3)アトロピン
(4)フェニトイン
×(1)コデイン
×(2)アスピリン
〇(3)アトロピン
×(4)フェニトイン

107PM-15 出血傾向を考慮し手術前に投与の中止を検討するのはどれか。
(1)アドレナリン
(2)テオフィリン
(3)ワルファリン
(4)バンコマイシン
×(1)アドレナリン
×(2)テオフィリン(気管支拡張薬)
〇(3)ワルファリン(抗凝固薬)
×(4)バンコマイシン(抗菌薬)

97AM-22 出血傾向のある患者に禁忌なのはどれか。
(1)ペニシリン
(2)インスリン
(3)ワルファリン
(4)プレドニゾロン
×(1)ペニシリン(抗菌薬)
×(2)インスリン(血糖降下薬)
○(3)ワルファリン(抗凝固薬)
×(4)プレドニゾロン(副腎皮質ホルモン薬)

102PM-74 出血が止まりにくくなる服用薬はどれか。
(1)β遮断薬
(2)ジギタリス
(3)ワルファリン
(4)ループ利尿薬
(5)サイアザイド系利尿薬
×(1)β遮断薬(交感神経遮断薬)
×(2)ジギタリス(強心薬)
○(3)ワルファリン(抗凝固薬)
×(4)ループ利尿薬(利尿薬)
×(5)サイアザイド系利尿薬(利尿薬)

105AM-72 Aさん(60歳、男性)は、胃癌の手術目的で入院した。大動脈弁置換術を受けた既往があり、内服していたワルファリンをヘパリンに変更することになった。確認すべきAさんの検査データはどれか。
(1)PT-INR
(2)赤血球数
(3)白血球数
(4)出血時間
(5)ヘモグロビン値
○(1)PT-INR(プロトロンビン時間-国際標準比)(ワルファリンの効果はPT-INRで評価し、ヘパリンの効果はAPTTで評価する。よって変更する前に確認する検査としてはPT-INRを行い、変更後のヘパリン投与量を調節する検査としてはAPTTを行う)
×(2)赤血球数
×(3)白血球数
×(4)出血時間(血小板による一次止血の検査)
×(5)ヘモグロビン値

7.保管
112AM-40 毒薬の保管方法を規定している法律はどれか。
(1)薬剤師法
(2)毒物及び劇物取締法
(3)麻薬及び向精神薬取締法
(4)医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律<医薬品医療機器等法>
×(1)薬剤師法
×(2)毒物及び劇物取締法
×(3)麻薬及び向精神薬取締法
○(4)医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律<医薬品医療機器等法>

107AM-17 他の医薬品と区別して貯蔵し、鍵をかけた堅固な設備内に保管することが法律で定められているのはどれか。
(1)ヘパリン
(2)インスリン
(3)リドカイン
(4)フェンタニル
×(1)ヘパリン(血液凝固阻止薬、劇薬でも麻薬でもない)
×(2)インスリン(糖尿病治療薬、劇薬)
×(3)リドカイン(局所麻酔薬、劇薬)
〇(4)フェンタニル(鎮痛薬、劇薬、麻薬)
・劇薬:マウス50%致死量(LD50)≦200mg/㎏、表示「劇」、他の薬物と区別して保管
・毒薬:マウス50%致死量(LD50)≦20mg/㎏、表示「毒」、他の薬物と区別して保管
・麻薬、向精神薬、覚せい剤:鍵のかかる場所に保管

8.管理
113AM-90 薬剤投与に関する重大な医療事故が発生した。このときの看護師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
(1)患者の状況を確認して安全を確保する。
(2)事故発生状況の詳細を看護記録に残す。
(3)薬剤投与に使用した物品は直ちに処分する。
(4)患者の容態が落ち着いてから上司に報告する。
(5)患者および家族に事故状況を説明するのは、原因が判明した後にする。
○(1)患者の状況を確認して安全を確保する。
○(2)事故発生状況の詳細を看護記録に残す。
×(3)薬剤投与に使用した物品は直ちに処分する。(原因究明のため保存)
×(4)患者の容態が落ち着いてから上司に報告する。(直ちに報告)
×(5)患者および家族に事故状況を説明するのは、原因が判明した後にする。(直ちに説明)

109PM-74 与薬の事故防止に取り組んでいる病院の医療安全管理者が行う対策で適切なのはどれか。
(1)与薬の業務プロセスを見直す。
(2)医師に口頭での与薬指示を依頼する。
(3)病棟ごとに与薬マニュアルを作成する。
(4)インシデントを起こした職員の研修会を企画する。
○(1)与薬の業務プロセスを見直す。
×(2)医師に口頭での与薬指示を依頼する。(口頭ではダメ)
×(3)病棟ごとに与薬マニュアルを作成する。(病院全体での取り組み)
×(4)インシデントを起こした職員の研修会を企画する。(全職員を対象)

by kanri-kokushi | 2025-03-17 12:05 | 看護師国家試験(外科総論) | Comments(0)