2006年 11月 10日
解剖生理学
(1)舌粘膜に分布する神経は舌咽神経と舌下神経である。
(2)咀しゃく筋を支配するのは顔面神経である。
(3)表情筋を支配するのは三叉神経である。
(4)顔面・鼻腔・口腔の感覚を伝えるのは顔面神経である。
(5)唾液の分泌を調節する神経は顔面神経と舌咽神経である。
この問題は、問題文に問題はないが、管理栄養士国家試験の問題としては細かすぎる点が問題だ。
①味覚をつかさどる脳神経は?
これは覚えておこう。舌の前3分の2が顔面神経で、後ろ3分の1が舌咽神経である。
よって(1)は×。舌下神経は舌の運動をつかさどる。
②顔面神経と三叉神経の役割分担は?
これは厄介だね。どちらも顔面と口腔内の知覚神経と運動神経を含んでいて、何度覚えてもすぐに忘れてしまう。
三叉神経:顔面・鼻腔・口腔内の知覚と咀嚼筋の運動をつかさどる。
顔面神経:味覚(知覚)と顔面(表情)筋の運動をつかさどる。
よって(2)は×、(3)は×、(4)は×。
③副交感神経を含む脳神経は?
唾液は副交感神経の刺激により分泌が増加する。副交感神経を含む脳神経は動眼神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経の4つである。
動眼神経:縮瞳
顔面神経:涙腺・唾液腺(舌下腺・顎下腺)の分泌を促進
舌咽神経:唾液腺(耳下腺)の分泌を促進
迷走神経:頚部・胸部・腹部の内臓に分布する副交感神経
よって(5)は○。
この問題ができないことが原因で国家試験に落ちることはないので安心しよう。
正解(5)