NAGASAKA HomePage
カテゴリ
以前の記事
2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2016年 12月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 03月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 08月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 05月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 02月 2008年 12月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 最新のコメント
最新のトラックバック
フォロー中のブログ
検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
21-29 細胞内代謝と情報伝達に関する記述である。正しいのはどれか。 (1)ピルビン酸は、クエン酸回路の中間体である。 (2)酸化的リン酸化とは、ミトコンドリアで起こる。 (3)解糖系では、グルコース1分子当たりATPが38分子生成される。 (4)インスリンは、セカンドメッセンジャーである。 (5)アデニル酸シクラーゼは、cAMP(環状AMP)をATPへと変換する。 (1)(2)(3)が細胞内代謝に関する記述で、これは知っていなければならない。(4)(5)が情報伝達に関することで、新しいカリキュラムによる新傾向問題だ。 ①グルコース代謝とATP産生のまとめ 解糖とは1分子のグルコースが2分子のピルビン酸になるまでの経路である。この経路では2分子のATPが消費され、4分子のATPができる。また、2つのNADHができるが、NADH1分子につき酸化的リン酸化によって3分子のATPができるので、結局8分子のATPができることになる。 次に、2分子のピルビン酸が2分子のアセチルCoAになるときに2分子のNADHができるので、ATPが6分子できる。 2分子のアセチルCoAがクエン酸回路に入ると、2分子のGTP、6分子のNADH、2分子のFADH2ができる。GTP1分子はATP1分子に相当し、1分子のFADH2につき酸化的リン酸化によって2分子のATPができるので、結局24分子のATPができる。 よって、1分子のグルコースが水と二酸化炭素まで分解されると合計8+6+24=38分子のATPが産生される。酸化的リン酸化は電子伝達系で起こり、電子伝達系は当然ミトコンドリアにある。 ②セカンドメッセンジャーとは?(21-24の解説と同じ) 体内の細胞はお互いに話し合っている。話し合い方には大きく2つあって、神経系と内分泌系がこれに相当する。ホルモンはある細胞から分泌されて別な細胞に働きかける。これは情報伝達という見方ができる。例えば血糖値が上昇するとインスリンが分泌され、インスリンは筋肉細胞や脂肪細胞でのグルコースの取り込みを増加させることにより血糖値をもとに戻す。このときインスリンは「血糖値が高い」という情報を細胞から筋肉細胞や脂肪細胞の伝達したことになる。これを細胞外情報伝達という。別な言い方をすると「インスリンはファーストメッセンジャーである」となる。ホルモンは標的細胞の受容体に結合する。受容体はホルモンの情報を受け取ったわけだ。つまり受容体は郵便受けのようなものだ。受け取った情報は家の中に伝えなければ意味がない。この家の中の情報伝達が細胞内情報伝達だ。これを担う分子はたくさんある。サイクリックAMP、イノシトール3リン酸、ジアシルグリセロールなど小さな分子や、Gタンパク質、プロテインキナーゼA、プロテインキナーゼCなどの酵素も細胞内情報伝達に関与している。C2+イオンも重要な細胞内情報伝達を担っている。細胞内情報伝達の担い手を「セカンドメッセンジャー」という。 ③cAMPについて グルカゴンやアドレナリンなどの受容体は細胞膜を7回貫通している構造をしている。このような受容体に共通なことがGタンパク質にリンクしていることだ。Gタンパク質は3量体でα、Β、γサブユニットからなる。受容体の細胞外部分にホルモンが結合するとGタンパク質は受容体の細胞内部分に結合しαサブユニットが遊離する。αサブユニットはアデニル酸シクラーゼに結合し活性化する。活性化したアデニル酸シクラーゼATPを加水分解してcAMPを生成する。cAMPはcAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)の調節サブユニットに結合し、PKAを活性化する。PKAは細胞内のタンパク質をリン酸化する。後は、次々にリン酸化カスケードが起こって、いろいろなタンパク質の機能や酵素活性を調節する。ひとつ例をあげるとグリコーゲン合成酵素はリン酸化によって抑制され、ホスホリラーゼはリン酸化によって活性化する。その結果、グリコーゲンの分解が促進される。 正解は(2)
by kanri-kokushi
| 2007-05-23 19:13
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||