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今日は、解剖生理学の問題に挑戦してみよう。一見、難しそうだが・・・ 第19回(平成17年) 81.骨格系に関する記述である。正しいのはどれか。 (1)頭蓋骨は軟骨膜から骨芽細胞が発達し、骨化したものである。 (2)骨端腺は硬骨と軟骨との境界線である。 (3)骨単位は骨膜、緻密質、海綿質から構成されている。 (4)緻密質ではフォルクマン管を同心円状に骨層板が取り囲んでいる。 (5)骨組織は破骨細胞で壊され、骨芽細胞で作り直されている。 骨組織のでき方と構造に関する問題だ。(1)の問題文を読んで「あ、わからない。軟骨膜って何?」と思う人は多いのではないだろうか。(2)の問題文を読んで「硬骨?なにそれ?」と思うだろう。この問題は難しそうだ。 (1)まず、骨組織のでき方に2種類あることを知っているだろうか。1つは骨を包んでいる骨膜にある骨母細胞が骨芽細胞に分化して、直接骨組織を付け加えていく方法(膜内骨化・付加骨)だ。平たい骨(頭蓋骨など)が分厚くなったり、細い骨が太くなったりするときに、この方法が使われる。もうひとつの方法は、まず軟骨ができて、それが骨組織に置き換わっていく方法(軟骨内骨化・置換骨)だ。手足の長い骨(長骨)が成長とともに長くなっていくときに、この方法が使われる。このことを知っていれば(1)は誤りであることがわかる。「軟骨膜」や「硬骨」という、わけのわからない用語に惑わされないようにしよう。 (2)長骨の端のほうには軟骨組織があって、これを骨端軟骨という。この骨端軟骨がまず増殖して軟骨の量を増やして、骨を長くする。しかし軟骨が増えるだけでは骨が柔らかくなるので、次第に軟骨の部分が骨組織に置き換わっていく。つまり骨端軟骨は軟骨内骨化が起こる場所だ。骨の長さの成長が終わると骨端軟骨はすべて骨化して、その名残である骨端線が残る。よって、(2)の「骨端線は硬骨と軟骨との境界線である」というのは誤りだ。 (3)(4)骨組織は1本の血管の周囲に同心円状に作られていく。血管が通る管は骨の長軸方向に伸びていてハバース管という。ハバース管の周囲には同心円状の骨層板が作られる。このハバース管と骨層板からなる組織を骨単位という。 ハバース管とは垂直方向に走行する血管が通る管で、骨層板に包まれていないものをフォルクマン管という。よって(3)、(4)は誤りだ。 ちなみに、骨を肉眼で見たときに、骨質がびっちりと詰まっている部分を緻密質、骨質がまばらでスポンジ状になっているう部分を海綿質という。 (5)の問題文を読んで安心するだろう。これは正しい。骨芽細胞と破骨細胞は骨の勉強を始めたときに最初に覚えなければならないことだ。正しいものを1つ選べばよいのだから、これさえ知っていれば、骨が作られる方法に2種類あるとか、骨単位のことを知らなくても正解を出すことができる。難しい問題文があっても、あわてずに最後まで読んで、わかるところから解答を絞っていこう。 今日は次の2つのことを理解しておこう。 ①骨組織のでき方に2種類ある。 ・膜内骨化(付加骨)-骨膜-太さの成長-頭蓋骨など ・軟骨内骨化(置換骨)-骨端軟骨(骨端腺)-長さの成長-長骨 ②骨単位はハバース管(中に血管が走行)とその周囲を同心円状に包む骨層板からなる。 ▲
by kanri-kokushi
| 2005-10-11 15:24
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